刑事事件における詐欺罪の概念

詐欺罪の構成要素

一緒にトレーニングする女性たちよく世間では、「詐欺」という言葉を聞きますが、これは一体どういう犯罪なのでしょうか。
 これはかなり有名な罪名ですから、イメージするのは楽だと思いますが、その構成要件を見てみますと、「詐欺行為(欺罔行為)」、「錯誤」、「処分行為」、「財物の移転」というものを経て成立するものです。
 これは刑法で定められている罪全般で言える事ですが、この構成要件を満たしていないものは、刑事事件の罪として裁く事はできません。

詐欺罪の成立には厳しい要件がある

 このようにして見ますと、単純に世間で言われている「詐欺罪」というものは、全般的にあてはまり、問題がないように思えます。
しかし実際のところは、そうそう単純に罪を認定する事はできない事情もあるのです。
 たとえばその「詐欺罪」も、単純な商業取引を行っていて、その後の事情でその取引における代金の支払い等がなされなかった場合、必ずしも犯罪として認定する事はできないのです。
 つまり行為に対する効果意思を生じた時点で、罪状に適用する事実を認定していないのであれば、刑法で定められている「故意」が欠如しているわけでして、過失罪を認めていない罪に関しては、成立の余地がないのです。

霊感商法が典型的な問題ケースとなります

 また同罪がよく適用される事例としましては、「霊感商法」のようなものがあったりしますが、これも「宗教的価値、観念というものは、司法判断の及ぶところではない」とされて、裁判にならないケースも多いのです。
 実に買わされた壷や印鑑に、その代金に相当するような価値があるかどうかという判断は、法の適用で明確になるものではないので、やはり裁判が成立しない場合が多いのです。
 このように考えますと、単純にだまされたというような事でも、その全てが刑法犯となるわけではないのです。